<ボーリング・フォー・コロンバイン> イラク戦争でブッシュ政権を批判して話題になった『華氏911』のマイケル・ムーア監督のドキュメンタリーです。 友人に薦められた『ダンサー・インザ・ダーク』を差し置いて中古ビデオ買っちゃったよー…。 アメリカの銃社会について疑問を問いかける作品ですが、やはりアメリカの社会病理や矛盾性をよく映しています。 タイトルから分かる通り、コロンバイン高校の銃乱射事件が発端をテーマの核にした作品です。ムーア監督の体当たりインタビュー作品です。 それはそうと、私が近ごろ最も嫌悪したのは、偶然にも学園祭で「某宗教団体」の活動発表をビデオで撮影してしまった事から始まる騒動です。 カメラを回したまま、あちこちの展示ブースへ入っていき、突撃取材をしているうちにふと「何かおかしい…」と気づくのだが、気がついたらなんと!カルト宗教のメンバーに周りを囲まれてしまっていたではないか!! 「ア、アレ…?きみたちひょっとして○○○○の信者さん??(冷たい汗)」 いやー、どうしようと思ったね。 ま、結局そのまま言いたいことを言って、無事に帰ってこられたけれども、後でテープを再生してみたら、なんだかわけのわからない状況にうろたえるレポーター(私)と、質問されてる人たちの妙な言動が爆笑モノの内容であり、また恐ろしくもあった。いや〜…だって他校の学生がメンバーに紛れ込んでるし、学生が作ったとは思えない立派な資料だし、いつの間にか某宗教団体の宣伝してくるからサ。 その後、よほど何か「後ろめたいこと」でもあるのか、彼らが私と録画テープのことを探し回っていたのだが、一体見つけてどうするつもりなのだろうか? 気持ち悪い、冗談じゃない…。 いずれにしても、私はとにかく「マイケル・ムーアってすげぇ〜…」と感じている。彼、いつか銃殺されちゃうぜ。 追記@先日、映画レビューのご意見メール(というか「馬鹿」だの「アホ」だのすんげぇ一方的な抗議文)をいただいたのですが、たぶんこの作品のレビューで書いた宗教団体の熱狂的信者のようでした。。 ネットで荒れる3大原因は、「政治」「宗教」「野球」というのは知っていたけど、こりゃ本当ですね。サイトを公開すると、いつかはそういうこともあるだろうと思っていましたが、こういう場合まともな議論は不可能です。 というわけで、こちらも「実名はやばいね…」とよーーーく反省して、団体名は「某宗教団体」に変更させていただきます。奴らのいう、世界平和のために…。 <ボーン・アイデンティティー> 近頃の映画はおカネがかかっていて、CGも本物さながらに発達していて、美男美女が勢ぞろいで、おまけにスピード感もある。光の当て方も音楽の演出も、ある程度は手法がまとまっているのでハズレも少ない。 でも、TVの宣伝方法がどれもイマイチなので、最近は自ら観たい!と思うような作品がないんだよねぇ…と思っていると、友人が「コレ、観てみ。」と差し出してきたのが、このシリーズ。 なるほど、わりと最近の『マイノリティー・リポート』みたいなSF系ジャケットばかりで、内容も想像できないタイトルばかりでも、実際観てみると面白かったりするので、いっちょ借りてみるワ。と。 どんな映画かというと、元工作員が事故で漂流していたのだが、目覚めたら記憶喪失になっていた。だが、いつの間にか元の組織に命を狙われるハメになってしまい、理由もわからないが身体は反応して戦ってしまうというもの。ここまでは『ロング・キス・グッドナイト』と同じ。 ただし、この新たなヒーローは自分探しの旅において、天才的な格闘能力と数ヶ国語を操ることもできるインテリジェンスも持ち合わせている。レクター博士がスーパー犯罪者なら、こちらはスーパー諜報員か? 格闘や銃撃戦だけでなく、カーアクションも見ものである。 残された大量の偽造パスポートと、スイス銀行の口座を手がかりに闘いながらも自分探しをします。敵さんのエージェントも、休暇の取り方が上手でいいなぁ〜と思います。(笑) <ボーン・スプレマシー> これは『ボーン・アンデンティティー』の続編です。いつも思うけど『ボーン・コレクター』とややこしいタイトルだ! 主人公のボーンさんが、アイデンティティーを探しに行くのが前回。で、もはや「最高!」の意味の「スプレマシィ!」が続編である。ドイツ語なら「フンダーバー!」である。 前作でもうハッピーエンド風なのに、まだまだ戦いは終わらなかったのね、という続編です。いきなりヒロイン死ぬし。よく観てないけど、私は前作の方が好き。 <ボーン・アルティメイタム> ジェイソン・ボーンのシリーズもこれで終わり。 最後まで観ると、いろんな登場人物とストーリーが交錯していって謎も解けます。シリーズまとめて観たら、結構面白かったです。 これで完結したのかと思ったら、また続編があるそうです。 <仄暗い水の底から> タイトルがまさに内容とマッチしている日本のホラー映画。主演は黒木瞳。 母親と園児の女の子の家族が、アパートに引っ越してきたのだが、どうやらその薄気味悪い建物は行方不明になった女の子がいるイワクつきの物件だった。 始めから最後まで、天井からの水漏れやエレベーターの監視カメラに写る少女の影など、じわじわとその存在を見せ付けます。 中盤から後半は、次第に浴槽から現れた手に引っ張られたり、水道が止まらなかったり髪の毛が出てきたりという感じになり、いよいよ最後は…後ろを振り返ると。ミイラのような緑色の赤ん坊が蠢くような声で「ママ〜」と。 このあたり、『リング』のように最後「来るぞ!来るぞ〜!」とわかっていても「うわぁ〜っ……」と声に出てしまう気味の悪さです。 このあたり、和製ホラーがハリウッド版でリメイクされる話があったとき、アチラはリアクションや大音響で観客を驚かせる傾向があったようだが、日本のホラーは本質的な恐怖に迫るから本物だと思う。 例のハリウッド版の「リング」は日本のスタッフが演出を共同作業して、そういう独特の(じめじめ、ドロドロした、陰鬱で、おぞましい)怖さがでたそうな。 さて、似たような角川ホラー文庫原作の映画はあるけれど、その中でひたすら僕が怖かったのは、『呪怨』であると書いておこう。これはひたすら怖いよ。 もちろん、洋画にもキューブリック監督の「シャイニング」や「エイリアン」、「SAW(ソウ)」みたいに怖い映画はありますよ〜。 追記:と、こんなことを書いていたら「ここにも日本人(世界のうちの一億人)が世界で一番だと思っている馬鹿だ。」というような内容のメールが届いていたのでビックリしました。(笑) なんでも欧米の3カ国で育ち、視野を広めたつもりになっているそうです。本も何百冊も読んだらしいです。すごいですねー。 <ホット・ショット> これまたアメリカの映画パロディー。どちらも主演はチャーリー・シーンで、1は『トップガン』のパロディーである。戦闘機乗りで事故死した亡き父親のトラウマを引きずる主人公は、中東の独裁者を懲らしめるために戦闘機を駆り、攻略作戦に参加するというもの。ただし、あくまでパロディー。 冒頭の朝焼けの基地の中で戦闘機の誘導をしたり、資材を運んでいる兵士などを観ていると、カッコイイな〜と思った矢先に作業者がゴン!とぶつかって「あ、ゴメーン!」と喋ったりする。 また、戦闘機で飛行していると主翼にトラブルが発生し、「ちょっと見てくる」とハッチを空けて翼までヨチヨチ這って行って、ベリッ!!と直して「もう大丈夫だ!」と言ったりする。明らかにハリボテだ。(笑) で、やっぱりダメで(当たり前だ!)いかん、パラシュートで脱出する!と射出で飛び出したら、上にいた仲間の戦闘機にズボッとアタマが刺さったりする。(笑) 仲間の操縦席の足元から出てきた顔を「オメー何やってんだよ!」とガンガン蹴っ飛ばして「ヤメロ、ヤメロ」とやっているいるうちに、頭がスッポ抜けて「お母ちゃ〜ん!!(泣)」と落下してしまう。 もうね、アホかと。(笑) 実は、それが父親の死の真相だったりするのだが、主人公の相棒が死ぬときもパロディーで、救急車に運ばれる際に後ろのドアが開いてしまい台車が車に引っ張られたり、搬送先の病院入り口で「ちょっと待て」と医師が相談しているうちに自動ドアが何度もガンガンと彼の顔を挟んだりする。結果「彼は死んだよ…。」となる。 で、葬儀のシーンでは空に向かって空砲を撃ったら、おマヌケな将軍が「敵襲だ!伏せろ!!」と銃を乱射して大騒ぎ。そんなおバカな軍隊パロディー映画です。 <ホット・ショット2> 今度の続編は『ランボー』のパロディーです。 主役のチャーリー・シーンは2ヶ月の猛特訓によって、筋骨隆々に肉体改造をしてきました。まさにランボーです。 でも実際は、やはりパロディーなのですが、その中で私が好きなシーンはジャングルの兵舎に潜入したとき、敵がバナナを食べながら巡回してくるところ。 侵入者に気づいた敵兵が、手に持ったバナナをナイフのように押し付けてきて、それを喉元で必死に防いでいる構図。(笑) それから、主人公が敵兵の背後から忍び寄り、首を絞め落としたたかと思うとそれがネクタイで結ばれていたり…。 そうそう、大好きなのが迎賓パーティーで乾杯のシーン。 アホな将軍が隣席の日本総理大臣のワイングラスに間違えて入れ歯を落としてしまい、司会者の演説に合わせて相槌と一緒に手中のグラスが動くので、なかなか取り出せない。 いよいよ「乾杯。」とそれを飲みそうになった日本の総理夫妻がマジ吹きするところ。しかも笑い転げている視聴者にトドメを差すように、入れ歯が逆にハマッた顔で「どう”も”あ”りがどう"!!」…と。 ま、1・2合わせてレンタルしてみてね。 <ポリス・アカデミー>(シリーズ) このアメリカの代表的コメディー映画はシリーズなんと9作くらい続いている。 内容はどうしようもなく単純で、おバカな警察学校の生徒や教官が騒動を巻き起こしたりする物語である。 アメリカのコメディーは『ホットショット』のように、セリフや動作などがどれも計算しつくされているのか、おバカなことを真面目にやっちゃう国民性なのか知らないが、どれも面白いことである。ユーモアを見習いたいといつも思う。 最近、全巻セットのDVDが出たのでとても欲しいと思っている。 動作というのは実際に見てもらえば説明はいらないのだが、例えば会話をしている窓の外でヤシの木にぶら下がった警官が、左右に「あー」「あー」「助けてー!」と振られていることであったり、空港の荷物検査でレントゲンを通してみると金魚が泳いでいたり、金属探知機の警告音を何度も口真似する警官がいて、ポーン♪「おや?ベルトの金具かな?」「おかしいな」と言いながら、どんどんお偉いさんが服を脱いでしまったりするのである。 小っちゃい女性黒人の警官は声が妙にキュートで、油断していると急に噴き出してしまう。海外ドラマ「ツイン・ピークス」にも、やけにキュートな声のお姉ちゃんが登場するけど、あんな感じ。(笑) シリーズのうちどれでも良いので、コメディーを知りたい人はこの作品を借りてきて見てみるとよろし。 こういうコメディーを知っているのと、知らないのとでは、人生の楽しさが違ってくるんじゃないかと、私はいつも折りに触れて考えている。 |
|