映画レビュー「り」


<リバー・ランズ・スルー・イット>
 ブラッド・ピットの出世作みたい。アメリカの大自然のあるド田舎・モンタナを舞台に、厳格な牧師の家で育った兄弟の物語。親子はフライ・フィッシングを通じで人生を学ぶ。主人公の兄貴は内気だけど優秀で、無鉄砲で血の気が多い弟は若き頃のブラット・ピッドだ。

 たぶん優良図書として図書館に置いてあったりするんじゃないかな。
物語全体はひたすら美しい大自然の中で、フライフィッシングをする作品だけど、血の気が多い弟の方が問題で、最後はその性格から悲劇が起きてしまいます。
兄貴のほうは好きな女の子がいてもウジウジしてしまうし、人格的に健全で立派だろうけれど、女の子には弟の方がウケてしまったりするんだな。人生ってそんなもん。私はつい、こういう兄貴の姿と無茶な弟の悲劇を見てしまうと、何だか心にいつまでも重い影が残り続けてしまう。兄はのちに新聞記者から作家を目指すところで終わっているが、これはつまり兄の自伝的作品なのである。だからフィクションというより、現実にあったのではないか。

派手な見所はあまりないけれども、こういう悲しくて、重い作品は心に残ってそれを観た人間の生き方に少なくとも影響を与えるのではないか。そういう意味では、数少ない作品である。
弟のブラピさんが、大物のニジマスと格闘して激流に飲み込まれながら釣り上げるシーンは、つい力がこもる。だれだ、あれはヒレが弱いから養殖の魚とか、服の中にライフジャケット着ているのがわかるなんていう奴は!


<リベリオン>
 これ、始めに言っておくけど、私は大好きです。(笑)
一体なんじゃらほい?な作品かもしれません。B級の傑作かもしれない。
この作品は、かつて映画好きでレンタルビデオ屋のビデオを片っ端から全部見ていたような人に、「いままで一番くだらなかった映画は何ですか?」という究極の質問をした際に耳にした映画である。そりゃ楽しみだ!見るしかないだろー!
 というわけで、セキチュー(近所のホームセンター)のレジの近くにあるワゴンセール、中古ビデオの山を探しに行ったわけですよ。そしたら、わりと新しいSF作品じゃないですか。しかも主演は「バットマン ビギンズ」のクリスチャン・ベールだ。500円払ってさっそくお持ち帰りさ。

 物語は近未来の世界。多くの戦争に懲りた人類は、争いの元は人間の感情にあると断定。そこで政府は、感情抑制剤の投与を義務づけたわけです。すべての人間が無感情になり、音楽や芸術作品はすべて禁止されて焼かれました。
人間の感情と芸術作品を守ろうと地下で抵抗するレジンタンスを取り締まり、処刑を遂行する政府のスゴ腕エージェントが主人公です。あるとき、決まった時間に飲む感情抑制剤を誤って落とした主人公は、感情を覚えたまま任務へ向かいます。そこで惨殺を目の前にし、押収したレコードをかけると心震えて涙を流します。人間の感情に目覚めた彼は、やがてレジスタンスと手を組み、革命を起すのです。

 この作品の最大の見所は、「ガン=カタ」と呼ばれる独特の拳銃アクションです。これは長年の人類の歴史から、銃弾の軌道を徹底的にシュミレートし尽くして編み出されたミラクル・カンフーなのです。たとえば武装した敵に囲まれた部屋の中で、銃弾をホッ!アチョッ!って感じに全部よけて、二丁拳銃の手を交差させたり背面に向けてシャシャシャシャッ!と四方八方を撃ちまくるんです。
 ユーチューブか何か、ネットで動画あるんじゃないかな〜?
実際は「ありえねーっ!」という動きですが、「マトリックス」のカンフーよりキレは良く、暗闇で撃つと次々にポーズを決めたところがフラッシュに映えるので、カッコイイですよ。少なくとも、私は素直に喜んでました。(笑)
 ラストは本部のある要塞に単身乗り込んでいくと、ガン・カタ使い同士の戦いが待っています!「殴った方が当たるんじゃないか?(笑)」という至近距離で、二兆拳銃の手を払い、払われバンバン撃ち合います。何度もいうけど、私は喜んで「スゲー!カッチョイイー!!」と観てました。

「クローサー」を楽しめる人なら、イケると思う…。


<リング>
 すっかり有名な日本のホラー映画ですね。サダコのあれです。
最後のシーンは思わず「うわぁぁぁ〜〜〜…!!」っと声が出てしまいますね。
観てない人は、とりあえず見ればわかるさ。できれば、これから観る人は夜ひとりでじっくり味わうつもりで鑑賞してね。(はぁと)

ふだんあまり映画を観ない人でも、何かの話題で怖い映画の定番として話にのぼる作品だと思うので、ぜひ観てほしい。怖いのが苦手でも最後まで見られると思うからね。まぁ、最後が怖いんだけど。(笑)
 ためしに見ちゃったけどもうイヤ!何か違う映画はないの!?って人には「ローマの休日」とか「アメリ」とか「コマンドー」とかいろいろ名作はあるから、チャレンジしてみてね。あと「呪怨」もね。(笑)


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