映画レビュー「や」


<野獣教師>
 どんな映画か友人に説明するか迷ったこの作品は、元スゴ腕の傭兵が不良だらけの荒れた高校に赴任することになり、やがてその実力を発揮して生徒に一目置かれるようになるが、彼らと悪の組織に繋がりがることを知って傭兵仲間と一緒にドンパチするというもの。(笑)
しかも、じつは校長先生が真の黒幕だったというオチ…。
 「タイトルからあやしいビデオを想像しちゃったよ…」とは友人の弁。(笑)
日本のドラマでは、元ヤクザとか珍走族のリーダーが高校教師になるストーリーがあるけれども、正直もうマンネリ気味だ。
アメリカ映画を見ていると、軍隊ネタほどパロディーに向いているものはないと思う。
 なぜなら笑いとは、本来真面目であったり悲劇であったりするものと、現実とのギャップがあるから面白いのだ。厳粛な場であるはずの葬式コントが良い例である。


<野獣教師2>
 野獣教師のシリーズ。設定はそのままで役者は異なる。
冒頭で、話せばどんなことでも分かり合えるハズ、という人間愛をモットーとした平和主義者の高校教師が強盗に殺されてしまう。そしてその双子の弟が事件の悲しみに暮れていると、その街では高校生による凶悪な強盗事件が起きていることを知る。
調査のために、殺された兄とウリ二つの弟(元傭兵)が不良ばかりの高校に赴任する…。やっぱり学園関係者に陰謀があったのね。で、ドンパチするのね。(笑)


<野生のエルザ>
 アフリカあたりの自然公園で環境保護とか観察をしている白人夫婦が、赤ちゃんライオンを拾って育てる姿をドキュメンタリー風に描く画期的作品。ライオンの撮影のために野生の赤ちゃんを捕まえて映画にしたのか、そのあたりは謎である…。

エルザと名づけられたライオンは、すっかり家猫ならぬ家ライオンとして人間に馴れて育つが、次第に大きくなると手作りの檻では足りなくなったり、ふとした弾みに野生の本能を取り戻して人や動物を襲う心配があると懸念されてくる。
エルザは象の群れを追い掛け回して遊んだりするが、おかげで象の群れが原住民の村を踏み潰してしまったり、手に負えなくなる。
 しかたなく、エルザを野生に放すか動物園に入れることが提案されるが、それは人のもとで成長したライオンにはつらいことであり、育ての親にとってもつらい選択になるのであった。
何とかエルザを野生に戻すべく練習するが、どれも思わしくない結果か表れたり苦労が続く…。

で、一説によるとこの映画で動物愛護の表彰式に呼ばれた某婦人は、なんと動物の毛皮を着て登場したという笑い話もある。
 ビートたけしの本を読んでいたら、この『野生のエルザ』風のドキュメンタリーで上京した女子高生がやがて顔グロ&金髪になって登場し、黒人を連れてきて「私、この人と結婚するから」という映画でも作ろうかなと書かれていた。
とても皮肉の効いた話であるが、面白そうだ。是非今度の北野映画はそれが見たいと思う。他には、AV女優と男優が普通の家庭ドラマを演じて、普段仕事でスーツを着ているときも常に股間にモザイクがかかっている構想もある。いやー是非観てみたい。


<山猫は眠らない>
 スゴ腕のスナイパーが、パナマに潜伏するマフィアのボスを暗殺する極秘任務につく話。
地味な作品だが、スナイパーは2人一組で行動して片方は観測役、もう片方が狙撃役という鉄則が忠実に描写されている。銃声の音響反射とかも計算に入れて、風向きも計算に入れる。でも、飛んでいく弾丸がCG丸出しだったり、弾頭じゃなく薬きょうまで一緒に飛んでいくなんておかしい。。
でも、この映画は独特の雰囲気がある。
スナイパー(狙撃兵)の映画は少ないので、貴重な作品かもしれない。


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