09.04.02

シートのチェンジ!!(後編)

 いよいよ続きの塗装工程に入ります。
マスキングテープとサランラップで、シート裏の塗りたくないところをカバー(マスキング)します。
フチの部分は塗料が届きにくいので、あらかじめ入念にスプレーしておきます。



 塗装を始めて、すぐに「あちゃー…もしかしたらスプレー缶一本じゃ足りないかナ?」と思ったけれど、「保護ツヤダシ」も含めて、なんとかギリギリ間に合いました。あぶないあぶない…。「乾燥するまで5分以上放置してから、重ね塗りして下さい」とのことですが、せっかちな私は「もう、いいだろう!」と時計を確認すると、まだ1分しか経っていなかったりします(笑)。だからいつも塗装失敗するんだよな〜…。



 こちらが「保護ツヤダシ」をスプレーした後の写真です。光沢感がよくおわかりでしょうか。
ここでまた心を鬼にして、一刻も早く重ね塗りしたいのをガマンします…。まだ5分以上経っていないし。う〜ん…。
風が強かったものの塗装日和でした。塗装が乾くまでの時間は、クルマの中でラジオを聴きながらダッシュボードに放り込んである文庫本を読んで過ごしました。「光沢」系の塗料は乾くのが遅いから、なおさら時間をかけて放置プレイします。



 3回目くらい塗り重ねた状態だと、まだ微妙に「HONDA」の文字が見えます。
スプレー缶の説明書きに「染めQは下地の色の影響を受けやすい塗料です」と書いてありました。これを「隠ぺい色」といって、赤や黄色は特にこの「隠ぺい色」が弱く、下地の色がそのまま出てきてしまうため難しいのです(みなさんも本の背表紙がすぐに日焼けして薄くなってしまう経験があると思います…)。赤い塗装をする前は一度白やピンクを塗ってからじゃないと、鮮やかに発色しないんですよね〜。なので、この説明書きを読んだ瞬間は愕然としましたが「まぁ茶色だし、塗り重ねれば下地の色は見えなくなっちゃうでしょ!」と開き直ることにしました。結果は大成功です。




 そうそう、使い終わった缶はどう処理していますか?ガスが出なくなるまで噴射したら、あとは缶に穴をあけますが道具は沢山あります。
写真はその辺りにあったモノですが、この場合最も手軽なのが一番左の脇差し…。じゃなくて真ん中の鎌です(笑)。
不要になったハードディスクやスプレー缶を裁断する道具が発売していますが、こいつらでブッ叩く方が楽だし、確実だと思うのは私だけじゃないと思うのですが…。


<<完成 純正改造ブラウンシート>>





 完成してから思ったのですが、「光沢ツヤダシ」はなくても大丈夫だったかな、と。
私のカブラはいつもピカピカだから、シートの光沢があってもそれなりに調和しているけれど、普通の染めQ「コーヒーブラウン」だけなら、シートの革っぽさが出たかもしれません。でも結果的に大満足です!
カブラ純正のベージュシートでは色合いが明るすぎるし、50周年記念モデルのシートは焦げ茶が強すぎかな?なんて。
「HONDA」マークが消えて、いよいよ正体不明のマシンに近づいたわけですね。

「レーダーに国籍不明の戦闘機が一機確認されました!」
なんていうナレーションがあったら、映画トップガンみたいでカッコイイと思います。


そういえば、バイクの乗ることは、どこか飛行機に乗っているような感じがする…。
映画「紅の豚」のように、私はレシプロエンジンの鼓動を感じながら風を受けて進んでゆくのだ。
あるいは、サン・テグジュペリのような空の定期便を想像してみる…。その航路には、いつも孤独と絶望と死の気配が潜んでいるのだ…。




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