09.12.28 初稿
10.08.31 追記




ライダースジャケット

 バイクに乗る際には、身体を保護するための服装に気を遣わなければいけません。
一年中ブーツとまではいかなくても、靴はなるべくハイカットのものが望ましいですね。
雨の日に足を引きずっているおじさん達は、大抵バイクで転んでくるぶしを潰していたりするからです。
そういう私や友人たちも、やっぱり峠で事故っているわけですが、その日は夏休みで半袖のTシャツだったために、腕にはザックリと大きな傷跡が残っています。ジーパンなんて簡単に穴だらけになってしまいますよ。

 それからは、なくべく夏でも薄手の長袖を着用するようになりました。
ファッションに気を遣うようになったのはその頃からですが、大学を卒業して一度社会人になってからは、ある程度服にもお金をかけられるようになったため、二輪免許取得やバイクの購入に合わせて、ライダース・ジャケットを揃えました。
 最初の写真は南海部品で購入したDEGNER(デグナー)のもので、肘・肩・背中に保護パットが入っています。
ナイロン素材なので、防風と多少の雨でもしのいでくれますし、水洗いもOKです。




 それと合わせて購入したのが、GOLDWIN(ゴールドウィン)のメッシュジャケットです。
夏用に買い求めたのですが、これは買って大正解でした。転倒時はもちろん、強い日差しと紫外線から肌を守ってくれますし、走り出せば風がスースーと入ってきます。走行風で服がバタつかないので、疲れにくくなります。
虫や排気ガスで汚れても自宅で洗濯できるし、個人的に白いジャケットは見た目も涼しく、洗練されていると思います。メッシュジャケットはおすすめですよ〜。
よく「暑くないんですか?」って聞かれるけれど、暑いに決まってるじゃないか!!(笑)
でも、私はライダーなのですよ。乗ってみないと、わからないだろうけど。

 ゴールドウィンのメッシュグローブも、とても機能的でおすすめです。




 2009年の冬、とうとう出会ったのが、究極の機能性を誇る「M-65フィールドジャケット」です。
映画「ランボー」の冒頭や「タクシードライバー」のデ・ニーロの姿があまりに有名なこのジャケット。
詳しい機能の説明は“ウィキペディア”で調べていただくとして、内側にはキルティング素材の防寒ライナーを装着すれば、-5℃くらいまでは対応できるようです。M-65が開発されたのはベトナム戦争のまっただ中で、とにかく「暑さ、寒さがハンパじゃないから何とかしてくれっ!!」ていう時代につくられたせいか、防寒性能は抜群でした。ライナーを着ければ北関東の冬は越せます。襟もベルクロテープで閉じてしまえばマフラーいらずです。
 ただし、真冬はヒザと手が凍てつくので、膝にサポーターをして、グローブも最高に温かいものを選びたいです。

 バイク乗りの体感温度は絶対に気温より-10℃は下回っているはずなので、冬は氷点下を想定した服装選びをしましょう!! でないと、命に関わります…。




 私がM-65ジャケットと併せて、よく着ているのが通称「タンカース」です。
本来は第二次大戦から、冬期のヨーロッパ戦線で米軍が採用していたものですが、内側にはウール生地が張られており、フロントジッパーの内側には合わせのタブがあり、防風性が優れているため、わりとお腹が冷えないのです。バイクで走るときはファスナーを完全に閉じれば、完全に首が隠れるためにマフラーもいりません。
 街を歩くときは、ファスナーを開けたままラフに着たり、写真のように胸あたりまで閉じてポケットに手を突っこんだまま歩いてみたり、どうにでも着まわしています。ミリタリーは一歩間違えれば野暮ったく、オジサンくさいデザインになりかねないのですが、そこは若い人がスタイリッシュに着こなすとカッコいいよね。…となれるように頑張っています。
防寒性はライナーつきのM-65ジャケットのほうが、若干暖かいですね。

 映画では「プライベート・ライアン」のホーヴァス軍曹が、また若手俳優では「タクシードライバー」のデ・ニーロ、最近では「クリムゾン・リバー2」でブノワ・マジメルがタンカースを着こなしています。




 さて、いよいよ「レインコート」の紹介ですが、これもミリタリーです。だって機能的なんだもん。
これはECWCS(エクワックス)というM-65ジャケットの後継モデルとして開発されたものです。
私はミリタリーは好きですけれど、ファッションとしては正直、難しいところがあると思います。
 ミリタリーもバイカーズ・ファッションも、とりあえずファッションの一部として認められているところはありますが、世間一般のバランス感覚から見れば、やっぱり社会的に近寄りがたい部分はあると思います。それに気付かないと、周囲の人からビョーキだと思われます(笑)。私はまだ自覚症状あるので、あくまでファッションの一部として着ていますが…。友人たちと全身を鏡に映してみて、「これカッコイイじゃん!」となりましたので、購入しました。

 私は基本的に雨の日のバイクには乗りませんが、外出先で降ってきたときや、夏でも肌寒いときにウインドブレーカーの代わりにレインコートが必要になります。また、登山にも携行します。
バイク用のレインコートは、防風性がないと大変なことになります。私の場合、わざわざカブラ仕様にしてコンビニフックの一本にまでこだわっているのに、レインコートで手を抜くわけにはいかなかったので、デザインと機能で満足できるものを探すまでに、とにかく時間をかけました…。

 「今度レインコートを買うなら、絶対にゴアテックスがいい!」と思っていたから、これが手に入ったときは嬉しかったですね〜。実際着てみると、ナイロンっぽいのにサラサラしていて感激します。内側には止水テープがこれでもかっ、と施されていて嵐が来ても大丈夫そうです。着心地はM-65と似ていて体に馴染み、かなり軽いです。雨の日が楽しくなりそうです。
 アウトドア用品店でブランドもののゴアテックス・レインコートを買おうとすると2万円〜4万円くらいして、びっくりしますが、軍用サープラス品なら少し安く手に入ることがあります。


2010.08.31 追記。


 えー、もともと私は事故の後遺症で苦しんでいたのですが、せっかく3年がかりで治りかけてきたところで、先日クルマを運転中に、フィリピーナのクルマに横から突っ込まれて、廃車の事故に遭いました…。
 なので、現在は愛車がスーパーカブだけになってしまいました。一応車両保険金が下りましたが、新しいクルマは学校を卒業するまで買わずに、バイク用のジャケットやヘルメットなどを新調することにしました。
当時着ていた服なども処分して、今は新しい服を買いそろえて心機一転。
「人生、また何度でもやり直せるさ…」と自分に言い聞かせて、これからもクールに生きていこうと思います。
あーも〜…首がゴキゴキ、メキメキいってるわ。。。

 そんな状況でも、schott(ショット)の白いシングル・ライダースジャケットを羽織り、今日もバイクで俺は行くぞ!


<<エピローグ>>
 というわけで、長々と読んでいただきましてありがとうございました。
いまでは1年を通じてカブに乗っていますが、それも気候変化に対応できる衣服があったからです。
必然的に機能性に優れたミリタリーが多くなっていますが、必ずしもこれが皆さんに適合するとは限りません。
それぞれの住む環境やライフスタイル、ファッションの好みも異なるからです。
 「ミリタリー用品こそ最高のアウトドア用品!」とは限らず、最大公約数に設計・対応させたものよりも、個人の要求水準に細かく対応したアウトドア用品の方が、機能を発揮できるかもしれません。専門店に行けば、かなりお洒落なデザインのブランド商品も沢山ありますしね。
(そのかわり、お値段は高いですけど…。)

 でも、ミリタリー用品が機能的に優れているのは本当で、そこいらの安物衣料よりは断然タフで、実用的だと思います。よく服屋さんで売っている「ミリタリー風」なジャケットは、生地が薄かったり縫製や調節機能がイマイチなものがあるので、よく確認したほうが良いでしょう。

 リアル・マッコイズやバズ・リクソンズのように大変良く出来たレプリカもありますが、種類によっては本物よりもかなり高価なので、パッチのデザインなどが気に入れば買いかもしれません。
 マッコイのようなレプリカについて、古着屋さんや骨董屋さんの中には「あんなものはニセモノだ。」という人もいらっしゃいます。だけど、私はタンカースやA-10グローブなど、大戦時のものが本物に限りなく近い高クオリティの新品で手に入るのですから、これはこれでアリだと思っています。M-65やECWCSをはじめ、私は米軍実物を着ていますが、同時にマッコイ製品なども愛用しています。本物と同じ素材、同じ製法、同じ機械を使ってまで作られたそれは、もう「本物」といっても良いんじゃないかと思います。軍に納入してないだけで。
古着が苦手な人にも、マッコイやバズのフライトジャケットはおすすめできます。あとはお好みの範疇で…。





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